嘘だ……。


あたしは確かに裏切った。

あいつらの気持ちを踏みにじったかもしれない。



だけど

何で今頃になって……。



まさか…。

頭の中に浮かんだ自分の最低な考えを無理矢理捩り伏せた。






まさか

死蝶と対決する前に弱らせようだなんて…。




そんな汚いことをする奴じゃなかっただろう、あいつらは。


少しでも仲間だった彼等を疑う自分が憎たらしかった。


自分に腹が立って、意味もなく地端駄を踏んだ。








〝仲間〟か……。




あなた達のおかげでせっかく汚い心が消えたと思ったのに――


弱い自分を消せた気がしたのに――