極甘☆2人だけの保健室


私たちは振り向かずに、黙ってそのヒソヒソ声に耳を傾ける。


「皆川バカだよなー」

「普通抱きしめるか?」

「えっ?俺なんかしたっけ?」

…え。
皆川くん本人がいるのっ?!

まだ話は続く。

「授業中に、隣の席の咲井に抱きついて…みんな見てたの。憶えてねーの?」

「え……俺バカじゃん。」

「だから言ってんだよー」

男子たちが笑う。

まだその話は続きそうだけど、私達はいったん盗み聞き体勢をやめた。


「あぁー…こんなみんながいる中庭であの話したら恥ずいよっ!はぁーあ…」

私はため息をついた。


「女子って怖いもんね…」

美優がそう言ったとき、
中庭に…高倉くん達が入ってきた。

あっ…
久々に見た…。

関わらないことにしてから、廊下ですれ違っても私は見ないようにしてたから。

懐かしいような…不思議な感覚。


「聞かれたくないっ!」

「うんうん。女子って怖いもんね」

「高倉くんに聞かれたくない…」

「……えっ?!」