だけど。 やっぱりこれはドラマじゃない。 ドラマだったら…ヒロインの女の子を、ヒーローが懸命に追っかけるんだ。 ドラマなんかじゃない。 そううまくいかないんだ。 走ったって、 走ったって、 高倉くんは追ってこない。 そう、 それが現実じゃん。 走る意味なんか無いじゃん。 私の走る速度は徐々に遅くなり、床にペタンと座り込んだ。 誰もいない廊下だと思ってたのに。 目の前には美優がいた。 「どう、して…?」 「有希こそどうしたの? なんかあった?」