すると、高倉くんは自分の外靴に履き替えて、なかなか傘を渡さない。
「もちろん、俺つきだけどな」
「俺つき…?」
高倉くんがスタスタと歩いて、玄関のドアを開けるから、私は着いていった。
「俺も傘入るけど。」
そう言うと高倉くんの口角が上がる。
傘貸してもらえるわけだし、
しょーがないよね。
「わかった、ありがとね。」
「お、おぅ…やけに素直だな。」
「うん…?」
高倉くんが傘を広げたから、
私もその中に一緒に入った。
「…って!えぇぇえっ!??」
「なんだよっ?」
「こ、これって…相合傘じゃん!」
「だからやけに素直だな、っつったんだよ。気づくの遅ぇーよ。」
「なら私一人で帰…「約束破るんだ?」
「約束なんか、してないから…さすがに相合傘はちょっと……」
「拒否権ないから。女子が一人で濡れて帰ってるの無視なんかできねぇし。」

