体育の授業で、私たちは体育館でバスケをしていたのだ。

だけど、
親友の山田美優(ヤマダミユ)にボールがぶつかりそうになったのを、とっさの判断でかばったら私が転んだってわけ。

美優は、運動神経は悪めだけど、性格の良さとお人形さんみたいなルックスのおかげで尋常じゃないほどモテる。
そして…高校になって初めてできた友達。


「ごめんね~!!泣」
男子が見たら100%気絶するような顔で、美優は可愛く言った。

「こんくらい大丈夫だよ」
元気に笑って見せた。

たしかに、肘と膝を体育館の床に擦りむいたから、真っ赤になってたけど。

「一緒に保健室行こ?」

「いいって!!これからせっかく練習試合始まるんだから!」

「練習試合なんてどうでもいい!どうせ私役にたてないんだから!!」

元気に開き直る美優。

「大丈夫…私一人で行くから!」