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その後、何事もなく入学式は終わり、自分たちの教室に向かった。

クラスは2クラスあったけど、あたしは 1−A になった。
中学校舎の2階の1番奥の教室で、ベランダから2年生のベランダが見える。


「………うう」


気まずい、気まずい。

知ってる子なんて数人しかいないのに、この緊張感………。
気まずすぎる………。

「あ、友花!?」

なんだか聞き覚えのある声がしたから、声がした方を向いてみる。

「あ!涼香!!」

そう、髪をツインテールにした人懐こそうな笑顔の彼女は、あたしが知ってる数人のひとり。
名前は、" 水谷涼香 "という。

そんな彼女は、あたしが知らない子と知っている子と、3人で話していた。

「わーっ!友花だっ!!」

ハイテンションな知っている子の方、" 鈴木真由 "。
涼香と真由は、幼稚園の前、児童保育の時の同級生………だったらしいんだけど、そんな昔のこと覚えてない。
でも仲いいんだよね。

そして、最後のひとり。
あたしの知らない子。

「…えっと、初めまして…?」

なんだか疑問形なその子。
セミロングの髪となかなか整った顔がマッチしてて、かわいいっていうより……キュート…? な印象をうけた。

「初めましてっ!よろしくね!」

あたしの主義、仲良くなるには明るく。
声を大きめにして、笑顔で自己紹介。

「あたし、朝場小学校からで、片原友花って言うの!よろしくねっ」