涙空から曇り空、そして蒼い空

「やっと返事聞けた♪」

そう言って


陽クンの大きな手で
あたしの顔の涙を拭ってくれた。

「ふぇッ・・・」



「美姫?約束して欲しいことがある。」


そう、いつになく
真剣な顔で・・・。


「ふぇッ・・・何ッ・・・?グスッ」



「迷惑かける とか思わないで?」


「ッ・・・ぅん」


「泣いてもいいけど、俺の前だけにして?」


「グスッ・・・ぅんッ・・・」


「あと、俺から離れないで?」


「・・・ぅんッ・・・~」



「これだけッ♪これだけ、守ってくれたら
 俺は一生美姫に惚れてるから♪

 美姫は?」



陽クンが優しくしてくれたお陰で
震えもすっかり治まり
泣き止んだあたしは・・・。





「あたしのコト嫌いにならないでッ?」




これが精一杯の。
あたしが1番約束して欲しいことなのです。



「分った(笑)」



“ちゅッ”



「約束のキス♪」


そう言って陽クンが笑った。