そして思いっきりドアを開けて。

「空海‼‼」

あたしは店内に入った。

「魅柚‼‼」

あたしの名前を呼ぶ千紗は、

涙で化粧なんて落ちていて。

店内はとにかく滅茶苦茶。

この前来た時の雰囲気なんて

これっぽっちも残っていない。

「魅柚ちゃん‼‼」

そう言ってあたしの元に来たのは、

瑠貴唖さん。

「空海になにがあったんですか??」

とにかく冷静になろうと、

落ち着いて話す。

「よくわからねぇんだけど。

外から戻ってきて、いきなり暴れだしてさ。

だれも手つけらんねぇんだよ。」

「今…空海は??」

「事務所にいる。」

そう言われてあたしは

事務所へと向かった。