まだ鳥の鳴き声も聞こえない真っ暗な時間。


私はこの時間が好き。


まだ世界は裏側で


しんと静まりかえった世界に耳を澄ますと

自分一人だけしか

この世界にいないきがする。



お湯を沸かして

紅茶を煎れて

パンを食べて


今日も村のみんなに新聞を配る。


一つ一つの新聞に

私のチカラをいれて


何もしてあげられないけど
願いを込めて


『みんながしあわせになれますように』
って。



この輝く砂を見た瞬間だけでも



一抹のしあわせを…