月と星と陽

「よかった…」

僕は腕の中でみゃあみゃあと鳴いてこちらを見上げている子猫を見て呟いた。


「まあ、かわいい。野良かな」
レパードさんは子猫をじっと見て微笑む。

「だいぶ弱ってるみたいだし、うちでお世話しようか。まずはご飯食べなきゃね」


その後ルーナは子猫をレパードさんに渡し、僕ら二人は黙って家へと向かった。


二人並んで歩いているとき、ルーナに言いたかった。



心に抱えている何か暗いものは、その背中にあるものが原因なの?


って。





ただの予感、だけど。


ルーナは相変わらずの無表情だった。