月と星と陽

「お誕生日おめでとう」

小さな声でルーナは紙袋をルナリアに渡す。

「うわぁ、嬉しい!なんだろなんだろ!」

ルナリアは僕のあげた花束を横に置き早速紙袋の中を探る。

ルーナは心なしか不安そうにルナリアを見つめていた。

プレゼントの中身はケーキだった。ルーナお手製のチーズケーキを手にしたルナリアは大はしゃぎだった。

「やった!食べていい?シオンにはあげないからね!」

ルナリアが包みを開けようとした刹那、後ろの辺りで客か誰かに名前を呼ばれルナリアは顔を僅かにしかめた。

「ちょっと行ってくる。あたし今日はここに泊まるからシオン達は先に村帰ってて!」

じゃあ、と両手にプレゼントの品々を抱えてルナリアは去っていった。