新聞を手にとり、広げると、



きらきら



一瞬、砂粒のようなものが落ちて輝くんだ。


すぐに すぅっと消えちゃうけど




僕はその瞬間を見逃さない。



この、月のカケラみたいな砂粒が僕は大好き。




ルーナの届ける手紙は全部、この『きらきら』が一緒に届くんだ。




村のみんなも時々この話題を持ち出して、
不思議だ、不思議だ、て首を傾げる。



でもちっとも嫌じゃなく


孫から届く手紙


遠い遠い兄弟から届く手紙

離れ離れになった友達からの手紙



みんなそれぞれ、一つの紙に想いがこもられた手紙が届けられ開ける瞬間



ルーナからのほんの瞬間の贈り物が届く。