「奈々これ受けてみたい。」

「いいけど、ほんとにできるの?」

「うーん。頑張る」

私は、小学4年生の奈々。

ある日たまたま新聞に載っていた

オーディションを受けた。

それが運よく、一次通過をしたのだ。

二次になると本格的な審査だ。

番号で名前を呼ばれ、審査員の前で

演技をし、ダンスの練習をする。

最後には、モデルのポーズをした。

これが、これからの世界だと思っていた。

だけど、全ての始まりでもあった。

受けてから何度となくテレビにも

出るようになりそれなりに

稼いで楽しんでいた。

でも、学校では違っていた。

小学生だからいじめはあるのか?

そういうことじゃない。

仕事であまり学校にも来れない。

来れたとしても仕事が入れば

学校を抜けることもあり、

そんなことを繰り返していくうちに

話にも入れず仲間はずれになっていった。