ダダダ……ッと勢いよく駆け出して、教室を出たところで、画面をスッと指でなぞる。 それから、スマホを耳にあてると、聞こえてくるのは……。 『あ、莉子? オレ』 耳がこそばゆくなるくらい可愛い、蒼空くんの声。 「今、大丈夫?」 蒼空くんの息遣いに、胸がぎゅーんと、締め付けられる。 うっ、ヤバい。 何、このきゅん。 可愛いんですけど。可愛すぎるんですけど!!