視線の先に居た人は、綺麗な瞳をしていた。

透き通っていて希望に溢れている彼に、この街は似合わないと思った。


なんにしろ、当たり前に誰も彼に気付くことなく早足で過ぎていく。

雑踏に揉まれながら私は彼の歌をずっと聴いていた。


―――彼の歌声はどこか悲しげに聴こえた。