ジードエリアにて、グレオの目に飛び込んできたのは、ラルーの影。
ガイラの強烈な雷撃を受けたラルーは、影だけを残してその姿を消滅させていたのだ。

「そ、そんな……、ラルー……」

バリバリバリ!
と、茫然自失するグレオにも強烈な雷撃が落とされた。

「まあまあの準備運動になったな。ネロが伝説の‘ギルシャスの英雄’を標的にしてるから、俺はもうひとつの伝説を潰しに行くか」

そしてガイラは禁断のエリアの方向へと飛び立っていった。
それから少し後、ジードグループのエリアで突発的に爆発的な魔力が膨れ上がり、それは一瞬で消える。
更に後、ニコがエリアに到着した。

「な、なんだよ、これ……!」

ニコの目の前には、黒焦げになった仲間の死体が転がっていた。
中には誰だか判別がつかない者もいる。

「ひ、ひでえ……ひどすぎるぜ!!……ジードはどこだ?ジードもここに向かっていたはず。まさか、この中に!?」

ニコは仲間の死体を集め、一体一体を土に埋めながら、ジードの亡骸がないか捜索した。