魔界動乱期

スクッと起き上がったネロが、キッとディナスを睨み付ける。

「色々と知っているようだな。ますます生かしておけん」

ネロが再び回りの砂を持ち上げると、今度はそれを自分の方へと寄せ集め始めた。

「あれは……」

ネロのもとへ集まった砂は、あっという間にネロを覆い、ギガンテスを越える巨大な魔族の形を成す。

「消し飛べディナス!」

砂の巨魔の拳が、唸りを上げてディナスを捉えた。
その巨大な拳は、ガードしたディナスを持ち上げ、巨木へ向かう。
さらにその拳は巨木をもへし折り、ディナスはその先にある山のようにそびえる岩と、巨魔の拳との間にプレスされた。

「ガッ……ハッ!!」

間髪入れず、巨魔の足がディナスを踏み潰す。
地中へと沈み込むディナスの体。

「終わりだ」

ネロを内在した巨魔が手をかざすと、ディナスの埋まった場所が大爆発を引き起こした。
場所の中心から、四肢を無造作にぶらつかせたディナスの体が宙に舞い上がる。

「ほう、あれで粉々に砕け散らないとはさすがだな」

さらに砂の巨魔と化したネロは両手をガッチリと組み、ディナスの体を上から叩きつけた。


ドガアアァァァン!!


ピクリとも動かないディナス。
ゾーマによって力を増したネロの戦闘力は、もはやメディオの枠を越えていたのだ。