魔界動乱期

モノケロウスのエリア―


「貴様、八つ裂きだ…!」

額を切られ、今までとは正反対に怒りの表情を見せながら、モノケロウスは戦闘体勢に入った。

「皆、どけ!巻き添えをくうど!」

言葉の意味は、戦闘が開始してすぐに明らかになる。
スピードを身上とする二魔の戦いは、まさしく‘目にも止まらぬ'動きで、狙っているわけではないのだがアバル軍の兵士達にも危害が及んだ。

激しく動き回る二魔は周りの木々も関係なく枝を折り、巨木すらも簡単にスパッと斬り倒し、互いがぶつかる度に火花が散る。

そして一斉に後退するアバル軍の兵士達。
二魔は互いに正面を向き合い動きを止めた。

「くはは…、戦いはこうでならねばな」

エルネスは恍惚の表情を浮かべ、モノケロウスは相変わらず怒気に満ちた顔でエルネスを睨み付ける。

エルネスは瞬速の剣で斬撃を飛ばした。
モノケロウスも素早い動きで斬撃をかわす。
エルネスの斬撃は風の属性ではなく、純粋な剣技である。

斬撃を繰り出すエルネスをものともせずに、モノケロウスが正面から突っ込む。
その突進をギリギリでかわしたエルネスが、モノケロウスの首を切断するように剣を振り下ろした。

ドスッ!