魔界動乱期

そのときである。
オロチの魔力が著しく減っていく事を感じ取ったウィドーが、猛スピードで洞窟の中にやってきた。

「オロチ殿、我慢してくれ!」

そう言ってウィドーはオロチに向かって炎の息を吐き出した。
オロチを侵食していた氷は溶け、ブスブスと焼け焦げた匂いが立ち上る。

「オロチ殿!頑張れ!目を覚ませ!」

そこへ、遅れてやってきたラウドもオロチに檄を飛ばす。

「オロチ!目を開けろ!」

しばらくの静寂が洞窟を包み込む。

「イグニの…、乱暴な気付けをありがとよぅ、ジュラララ…」

「オロチ!大丈夫か!?死ぬなよ!今すぐ治療してやるからな!
ウィドー、他のイグニ達に薬草を大量に持ってくるよう伝えてくれ!
そしてすぐにユニコーンを連れてきてくれ!」

「かしこまりました!」

ウィドーはあっという間に彼方へと消えてゆく。

「オロチ、気をしっかり持てよ!」

オロチの安否は、ユニコーンの戦況に委ねられた。