魔獣の森でラウドが奔走している頃、アバル国内では全ての領地内で国営放送が流されていた。
発言をするのは、アバル国軍をまとめる軍団長のヅェシテ。

「かつてギルシャルの英雄と呼ばれたラウドが、魔獣の森を統率してアバル王都に攻め入ろうとしているという事が判明した。従って我々もそれに対する備えを怠ってはいけない!さらに、魔獣の森の主な魔獣に賞金を懸ける事となった!」

アバルの情報操作である。
そしてアバル王は、賞金稼ぎによる賞金首狩りで、軍の犠牲を少しでも軽減させようと考えたのだ。
何魔もの魔獣に高額の賞金が懸けられ、中でもラウドには二億ダラーという、一生を何度も遊んで暮らせる程の破格の賞金が懸けられた。

こうして魔獣の森に、賞金稼ぎを目的とする侵入者が押し寄せる事となる。