「美奈子。ここに座って?」  私はタクの横に座った。    「手、出して」        タクは笑顔で言った。     私はタクの目を見ながら手を出した。             タクはさっき買ったばかりの指輪を薬指につけてくれた。    「別れるのは淋しいけど俺たちはちゃんと心がつながってるから…。」              タク…。           そんなこと言われたら…。   悲しいじゃん。