ある日、私の愛していた人が死んだ。

その人の名前は『ユウ』。

本名じゃないけど、優しい人って意味。

君の全てを知りたかった。

でも、私は何も知らないんだ。

君の事を、一つも知らなかった。

それは、君が知られたくないから。

誰にでもある知られたくないこと。

それを知ったときには、積み重ねてきたもの全てが崩れそう。

だから、話さないんだ。

私に嫌われたくないから。

知りたかった、死ぬ前に。

もう君がいないって分かってても、探してしまう。

君の事を。

前に進まなきゃいけないのに…。