嘘偽りの愛しい体温



行為が終わり、息を整えながら逞しい身体へ縋る様に抱き付く



今回もまた、いつもの如く名前を呼ばれる事はなかった



…当たり前か




「我が儘聞いてくれて有難う」


「このくらいの事、我が儘って言わねぇだろ」


「そっか」




それから直ぐ着替え終えると今度こそ本当にホテルを後にする



帰りの車内では私の中で密かに帰宅するまでの時間のカウントダウンが始まる



共に過ごせる時間は、後少し。