嘘偽りの愛しい体温



「…蓮也」


「どうした?」


「ううん、何でもない」




私も身体を起こすと蓮也の隣りへ座り、その逞しい腕へと頭を凭れさせた



蓮也は驚いた様な表情で私を見つめて直ぐ、視線をテレビへと戻した




「眠たい」


「寝たら良い」




本当は眠たいなんて嘘



蓮也に甘えたかっただけ



ただそれだけなの



私は眠たい振りして瞼を緩慢な動作で閉じた。