「ス・テ・キ。」 そう言いながらまだ伊吹くんを見つめる私はガタッと突然席を立つ。 な、なんて事なの!? ワナワナと震える手をなんとか震えないようにと抑えながら伊吹くんの耳を凝視する。 これは芸術だ! カッと目を見開いて伊吹くんに近付く。 そして――――… 「伊吹くん、耳せんとかカッコぃぃ!!」 伊吹くんの耳に収まっていた耳せんを引っこ抜いて叫んだ。