すぅっと音が出る程息を吸い込んでこう言った。
「石川のとこに行く」
「は!?なっ…駿のとこって…まさか」
「そぉ…異世界。それでね…会ったら謝りたい…」
「…馬鹿じゃねえーの!?」
「罪を償いたいの!!」
「罪って…フられて気まずかったこと…か?」
「……ううん………でも、会えないかな…石川は天国であたしは地獄…」
「何言ってんだよ!!正気になれよっ……」
「…ははっ…正気だよ?罪は償わないと、ね?」
「罪償いてえんなら駿の分まで生きろよ!
お前が生きるのが罪の償いだろ!!」
「…あたしに生きる権利なんかないよ…」
「なんでそんなコト…」
「だって……ははっ…じゃ…今までありがとね、高橋」
「…オイ!?やめろっ!」
「…切るね…ホントのこと教えてくれてありがと」
ぷチッ
あたしは通話を切って携帯をポケットに入れた。
そしてベランダの柵?にまたがった。