「駿くんはホントにイジメはなかったんですね?」
「はい、駿くんは男女共に人気あってですね…」
「ご両親の方にもう一度聞きます、遺書は?」
「…どこにもありませんでした」
「そうですか…」
「…ですがっ。」
何かを決心したかのような石川のお母さんの声。
「朝起こしに行ったとき駿の部屋はとても荒れてました…」
「そういえば、あの日の深夜駿の叫び声みたいのが一瞬したんです。」
駿のお父さんが思い出したかのように言う。
「でも寝言だと思って…あたしたちはそのまま寝ました…」

「…そうなるとやっぱり自殺ですか…」
警察の方が呟く。
「…誰かが入るってことはないんですよね…」
学校長がそう言う。
すると駿のお母さんが
「…あの日、玄関のドアの鍵をなくしたんで開けっ放しだったんですが…」
「…!」
「ですが駿の部屋は1番奥なので…」

……


その話しを最後まで聞く気が起きなかった。


ナニカ、思い出してはいけない過去が…あるみたい。





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