「ロベック様っ!!剣の訓練して下さい!!」
「あっ!!俺もして下さい!!」
ロベックに気づけば我先に、と言わんばかりの勢いで話しかける騎士たちに思わず圧倒される海音だがノエルは見慣れた光景なのか然程驚きもせずその光景に微笑む。
「す、凄いのね…」
やっとの事で出た海音の言葉にノエルはあぁ、と短く返事をしてまたその光景に視線を戻す。
尊敬や信頼…そんな言葉では言い表せないような深い、確かな絆を垣間見た気がした。
「海音!?」
驚いたような声で駆け寄ってきたハルウに海音の頬は次第に緩んでいく。
「食事は終わったのか?」
「ええ、練習はいいの?」
「海音がいたら落ち着いて出来ないよ」
そう言って妖艶に微笑むハルウとは対照的に海音の頬はどんどん赤く染まっていく。

