チラリとノエルの視線を追い見れば騎士団の服を着た端正な顔立ちの青年の姿。
「…ロベック」
ぼそりと呟いたノエルの言葉に首を傾けていると青年が気付いたのか近付いてくる。
「こんにちはノエル…とハルウの…」
「こんにちは、海音と言います」
軽く頭を下げ挨拶すれば青年も頭を下げ口を開く。
「騎士団副隊長のロベック・クリストンだ、よろしくな?」
親しみやすそうな印象をうけるブロンドに緑の目をした端正な顔立ちのロベックは若いながらも騎士団副隊長としてハルウからも信頼されている青年だ。
「ノエル様…?」
ノエルを見れば頬は赤くなり俯いたまま黙りこんでいる状態。
「あ、あのこれからどこへ?」
「ああ、これから騎士団の練習だよ」
「…ハルウもですか?」
ああ、と言い微笑んだ後に見に来る?とロベックは言葉を紡ぎ海音は即答で頷く。
「ノエル様も行きましょう?」
「え!?私は…行きましょう…」
海音の期待に輝かせた目には勝てずおずおずと頷きロベックの後に続き練習場まで向かう三人。

