「―い…おいっ!!」
揺さぶられる感覚と人の声に反応して
海音はゆっくりと瞼を開けるとまだ覚醒
しきれていないのか眠そうに目を擦る。
先程とは違う真っ暗な星が光る空をみて
ぼんやりとしていたが暫くたつとハッと
目を見開き目を瞬かせた。
「こんな所で何をしている?」
綺麗な心地の好い声。
美しいブロンドに黄色の瞳をした端正…
そんなものでは足りないくらい美しい
もはや神々しさまで感じる美しさを持つ
青年が訝しげな表情で海音に問う。
あまりの美しさに海音は息を飲み思わず
じっと青年を見つめていたがおい、と
また声をかけられればハッとしてまた
目を瞬かせた。
「あの…貴方は?」
その質問は異世界の海音なら適当な質問
だったのだろうが海音の言葉にその場は
スッと氷ついた。

