「…嫌われたかな…」
一人自室に戻った海音はクッションに顔を埋めて今にも消えそうな声で呟いた。
私…何かしたのかな…
もし…嫌われたら…ッッ捨てられるのかな…
そんな事が頭を過り更に深くクッションに顔を埋める海音。
バンッッ―…!!
勢いよく扉が開き反射的に顔を上げればそこには先程とは違い笑顔のハルウの姿。
「海音…ごめん」
「…私嫌われてない?」
消えてしまいそうなか細い声に思わず眉を寄せるハルウに不安そうな表情の海音。
「嫌うわけない」
ぎゅっと抱き締められれば一瞬で不安は消え幸せそうな表情になる海音。
「よかった…」
ほっとしたように呟いた言葉に更に強く抱き締めるハルウ。
「本当にすまなかった…」
何度も繰り返す言葉に海音はふふっと笑みを溢すとそっとハルウの顔を覗きこむ。
「謝るのは終わりにしましょう」
ね?と促せば少し困ったような顔をしながらも口端を上げるハルウに安心したような溜息を漏らす海音。