「ロイス様は…厳しい方?」 廊下を歩いていると海音は恐る恐る…と いった様子でハルウに訊ねる。 「うーん…そうだなあ…」 ハルウは内心海音の緊張している姿が初々 しくからかっていた。 だが海音はそんな事知らずに真剣にハルウの 返答を待っている。 「…厳しいかな」 「嘘っ…」 一気に緊張した面持ちになる海音に思わず ハルウは堪えていた笑いを溢す。 「嘘だよ、全然厳しくない人だ」 安心して…と言葉を紡ぐハルウに少し怒ったような表情をするがまたすぐに安心した ように溜息を漏らす海音。