「でも何故そんなに嬉しいんだ?」
ハルウにとってはあまりにも予想外な海音の
反応が不思議でならなかった。
「だって私なんの挨拶もしてなかったから…なのに会えるなんて光栄ですもの」
ハルウには少し理解し難い返答だったが
横で喜ぶ海音を見れば自然と自分の頬も
緩むのがわかった。
「そう言えば…本当の笑顔を見せてくれるようになったね」
嬉しそうにぽつりと呟いた言葉に思わず
海音の動きが止まる。
私…笑えるんだ
この世界に来てから…自然に笑えるようになった…
そこまで考えると海音はどうしようもない
嬉しさにかられ勢いでハルウに抱きつく。
「私…ッ!!笑えなかったのに…笑えた…ッ」
最初は同様するものの涙声の海音をハルウは
優しく抱き締めれば頭を優しく撫でる。

