「母上かあ…」
自室へ戻る途中一人重く溜息をはくハルウ。
けしてロイスが嫌いな訳ではないが何かと
読めないロイスをハルウはある意味苦手と
していた。
一度自室へ戻ると早々と着替えをして
部屋を出ればロイスの元へと向かう。
「母上、ハルウです」
奥からの返事を待ち扉を開ければそこには
優雅に紅茶を啜るハルウに似た金髪の母親
とは思えない若さの女性の姿。
「よく来たわね、さあ座って?」
椅子に腰掛けるよう促せば傍にいた数人の
侍女のうち一人を残し下がらせる。
残った侍女―レクノはハルウの乳母でも
ありもう一人の母親のような存在だった。

