「海音…入るぞ」
軽くノックをしても何の返答もない海音を
少し不思議に思いガチャりと扉を開けた。
ベッドを見ても藻抜け殻でまさか、と思い
焦りながらぽうっと灯りを灯した。
ハルウのいる世界では魔力が存在する。
魔力は人それぞれだが王家が最も魔力が
強いとは言われている。
奥へ進めばソファーに寝転がる海音の姿。
月明かりに照らされた海音の姿は今にも
消えてしまいそうな儚さで何か言い知れぬ
不安に襲われたハルウは静かに海音へと
近づく。
スッと髪を梳けばサラサラと流れる髪。
露になった顔には一筋の涙のあと。
「海音…何故泣いているんだ…」
ハルウはそこまで呟けば海音の髪にキスを
落としてゆっくり抱き上げると寝台まで
運び布団をかけ部屋をあとにした。

