「"思い出す"…が気になりますね…」
「…ああ。だが海音は何も知らない…」
そこまで会話が続くがやはり分からず仕舞いで二人とも重い溜息を吐く。
「紅茶でも飲みます?」
「ああ、もらうよ」
カタンッと音をたてエリックが立ち上がればハルウは溜息を吐きながら背もたれに寄っ掛かる。
「何も情報がないか…」
誰に言うでもなくぼそりと呟けば眉間に皺を寄せるハルウ。
カチャッ
「どうぞ」
「ああ」
いい香りを放つ紅茶を啜ると眉間の皺は薄れ不思議と二人の表情は柔らかくなる。
「相変わらず絶品だな」
「今更ですか?」
冗談混じりの話を交わしあうがやはり二人の内心は同じ様に夜月族の事ばかり。

