「悪いけど、あたし海斗先輩とデートだから」


「えっ!?」



「そういう事。だから、行かない。じゃあね」



無邪気に言う風香に腹が立って、あたしは席を立った。



と言っても、今から授業。


どこにも行けないんだけど…。


「まあ、いいや。トイレに行っておこう」



急いで教室を出た途端、誰かとぶつかって尻もちをついちゃった。


「悪い!由香里、大丈夫か?」