「悠真く~ん!!」 冊に手をかけて、風香が叫ぶ。 「ちょっと、風香!?」 「ほら、由香里」 風香は無理矢理、あたしの手を取る。 「何するの?」 悠真だけじゃなく、他の男の子も見てるじゃない。 「手を振って!」 「手!?」 「いいから、ほら!」 無理矢理、風香に手を振らされながら、あたしは悠真を見つめた。 こんなに遠くても、ハッキリ分かる。 悠真も、あたしを見てる事が…。