手~! 手をいつまで握ってるの!! 悠真は、ケーキをモグモグさせながらも、あたしの手を離さない。 あったかくて、大きくて、すっかり“男の子”の手になってる。 ――ガシャン…。 「あっ…」 緊張で、持っているフォークを落としちゃった。 「何、落としてんだよ」 悠真は拾いながらも、まだ手を掴んでる。 どういうつもりなの? あたしは、こんな些細な事でも、ドキドキしちゃうんだよ?