プシュー… 煙が出そうだなぁ。 私が小さい時、バスが止まる時の音を、よくいろんな事を連想していた。 「…まだ、緩茄の事忘れてないってよー?」 「隼人、誰の事…?」 「…だから、大河が緩茄ちゃんの事、忘れてないって、言ってたよ?」 「…ふぅ~ん…。 …私、そんな人知らないしっ」 …嬉しかった。 本当は、覚えててくれてた事が、凄く嬉しかった。 …でも、昔からの意地っぱりが、どうしても消えなくて。 素直になれない自分がいた。