青薔薇姫




尚希の冷静な顔を見ているうちに、だんだん怒りが鎮まっていった。


俺は彩都さんからの電話のことを話すと、3人とも目を見開いて固まっていた。


「そんな……瑞華が……。」


「嘘でしょ……瑞華ぁー…。」


「マジかよ……。」


そして誰もしゃべる気が失せ、俺達はただ呆然と立ち尽くしていた。




……どれほど立ち尽くしていたのだろう。


最初に沈黙を破ったのは、尚希だった。


「……傘下も含め、水狼総出で探しましょう。まだそんなに遠くには行ってないはずです。」


「……そうだね。僕頑張って探す!!」


「俺もだ!!あんなかわいい子1人にさせたくないからな♪」


それぞれニュアンスは違っても、瑞華を探すと決めた3人。