青薔薇姫




ピンポーン


瑞華の家まで来てインターホンを鳴らしても返事が来ない。


おかしい……。


寝てるのか?


「ねぇっ、紫苑大変!!瑞華の家何もないよ!!」


「……は?」


いつの間にか裏にまわっていた彰人が慌てて走ってくる。


何もない……だと?


「それは本当ですか?」


尚希も俺と同じことを思ったのか、怪訝な顔をした。


「ホントだって!!カーテンの隙間からチラッとだけど、ホントに何もなかったんだって!!」


俺と尚希は顔を見合わせる。