俺達は風邪薬や果物を買って、学校にも行かずに街をプラプラと歩いていた。
………あ。
「……お前ら、先学校行ってろ。」
「紫苑はどこかに行くんですか?」
「……あぁ、ちょっとな。」
「そうですか。俺達倉庫行ってます。彰人と零也が何か忘れ物したらしいので。」
「分かった。俺もあとで行く。」
尚希達と別れたあと、俺はさっき偶然見たブティックに入る。
店の前のショーケース。
その中の1つを見て、俺はすぐに買うことにした。
「いらっしゃいませぇー♪」
「何をお探しですかぁー♪?」
「あたし5時に仕事終わるんでぇー、そのあと遊びましょぉー♪」
………う゛っ…。
他の客の接客を忘れ、ほぼ全員であろう店員達が俺に群がる。
久々に全身に鳥肌が立った。
吐き気を抑え、例のモノを指差した。


