「喧嘩?なんでまた急に…。」 「普通の喧嘩じゃない。族の喧嘩を教えてほしいの。」 「ダメだ。」 断ったのは、もちろん紫苑。 「いくら瑞華の頼みでも、それは聞けない。」 「あたしはみんなを守りたいだけ!!……女だからって手加減なんてしなくていい。」 「ダメだ。お前はおとなしく守られてろ。」 紫苑の言葉にキュンとしたけど、あたしの決心は固い。 そんな簡単に曲げられるほどあやふやじゃない。 簡単には引き下がらない。