「ふざけんな!!」




あたしの頬は真っ赤に染まる。




「っっ…」




痛い。痛い。




「ちゃんと歩け」




髪の毛を力強く引っ張られながら、あたしは家の中に入る。




リビングに着いたと同時に、解放された。




…違う。




解放されてなんかない。




「美結」




「……」




「美結」




「…はい」




「今までどこにいた?」




「……」




そんなの言ったら、殺される。