「蓮!!」 そんな声が聞こえて、振り向くと。 金髪男とは正反対の黒髪男が立っていた。 あれ…知り合い? この見た目の違いは何? 「またコイツ?」 「はぃ?」 鋭い目つきで睨まれて、あたしは思わず唾を飲み込む。 またコイツってどういう意味…? あたし、会った覚えはないんだけど…。 「昨日の記憶ないんだと」 「……。ふーん」 黒髪男の態度を気にする余裕など、今のあたしにはどこにもない。