「総長!」 後ろから俺を呼ぶ声がして、振り向く。 その男は焦った様子で俺の方に近寄って来た。 「…何」 「さっきの、オンナが…」 「あ?」 さっきのオンナ? またアイツかよ……。 「外で、倒れてるんスけど…」 「……」 はぁ、と溜息をついて俺は歩き出す。