そこには、壁に立てかけていたはずの鉄の棒が転がっていた。 それから、ケガしてる男。 …部屋の隅でおびえてる、オンナ。 「総長!!」 俺に気付いた男達が、助けを求めるかのような瞳で見てくる。 「何があった」 「そ、それが…」 口を開いた男の視線が、オンナに移る。 「部屋に連れて来て、ソファに寝かせてたんスけど…」 「目が覚めたらいきなり、暴れ出して…」 「……」 俺はじっとオンナを見つめた。