「…あいつは?」




「部屋で寝てる」




「そー」




楓を見ると、無表情だった。




「楓」




「別に、美結ちゃんは嫌いじゃないから」




「……」




「でも、俺はオンナは信じない」




譲らない、といった口調。




「蓮は、美結ちゃんが好きみたいだね」




「…は?」




「蓮は、ちゃんと前に進んでるよ」




楓がそう言い残して歩いていった。