「ちょっと休憩してくる」




「はいっ」




美結の手を握って、俺はベンチまで歩いた。




水を買って、俯いたままの美結に渡す。




「…ありがと」




痛々しい笑顔に、後悔した。




「ごめん、助けられなかった」




「ううん…っ」




「怖い思いさせてごめん」




今にも泣きそうな美結を抱きしめた。




「怖かった…」




「うん」




「蓮…死なないで…」